フルートを始めたい!と思ってはみたものの、続けた先にはどんなことがあるんだろう…?
フルートに限らず、音楽を趣味にすることには憧れるけれど、いざ始めるためには楽器の購入やレンタルをはじめ何かとお金がかかりますし、ハードルが高いのではないかと思います。
私は中学校の吹奏楽部でフルートに出会い、25年ほど趣味として続けています。
吹奏楽部をきっかけに、大人になってからは地域の吹奏楽団やアマチュアオーケストラへの参加や、YAMAHA大人の音楽教室や個人教室などでのレッスン受講経験、個人や団体でコンクールに出たり、福祉施設などをはじめとしたボランティア演奏、気の合う仲間でアンサンブル団体を立ち上げたり…など、フルートを通して様々なことを経験ができました。
どんな趣味もそうかもしれませんが、続けていけば続けていくだけ、人脈もご縁も広がっていくのではないでしょうか。
最初の頃は1曲吹くのがやっとでも、できることが増えれば挑戦できる幅も広がっていきます。
今日はこれからフルートを始めたい人やフルート初心者さんに向けて、フルートを趣味で25年続けることで実感したフルートのメリットを紹介します。
フルートのメリット10選
前半4つはフルートを続けることで得られたメリット、
後半6つはフルートという楽器を選んだことで得られたメリットを紹介します。
1 人脈が広がった
同じ学校や職場といったカテゴリー外に、フルートを通して出会った仲間という人脈ができます。
例えば、フルートの先生の元で定期的にレッスンを始めれば、その先生に教わっている生徒同士(門下生)で交流が生まれます。
グループレッスンでしたら毎回顔を合わせる仲間になりますね。
個人レッスンを受ける場合でも、教室では年に数回ほど発表会が企画されることが多いですので、その時に交流が生まれる機会があります。
教室にもよりますが、先生主催の合宿やお楽しみイベントがあったりすることも。
先生が演奏活動を行っている場合は、先生が出演する演奏会を聴きに行った際に門下生同士が出会うチャンスがあります。
門下生同士って同じ先生に習っていることしか接点が無いのですが、意外と会話が弾むんですよ。
学生の頃にクラスメイトと担任の先生のことを色々と話題にしていたのと同じような感覚ですね。
レッスンや独学を経て、フルートの楽譜が読めて演奏することができるようになれば、地域の演奏団体に所属することもできます。
(中には初心者歓迎という団体もありますので、興味のある方はオケ専などを使って探してみてくださいね。)
地域には吹奏楽団やアマチュアオーケストラをはじめとした演奏団体や、フルートオーケストラというフルートだけが集まった演奏団体もあります。
フルートオーケストラについてまとめた記事はこちらです。
中学校の部活動では女の子が演奏する姿が目立つフルートですが、グループサウンズの流行期に青春時代を過ごされたシニアの男性の中にもフルートを吹かれる方が多いです。
当時はジャッキー吉川とブルーコメッツのような、オシャレにフルートを吹く男性がテレビで放映されていました。
フルート愛好家の世界は年齢・性別・職業を問わず、本当に色々な方が居らっしゃいます。
大人になってからでも親友と呼べるような友人に出会えたり、人生の伴侶を見つけたり…など、素敵な出会いが待っているかもしれませんね。
2 人前に出ても必要以上に緊張しなくなった
人前で演奏を披露することは、どんなステージでも緊張します。
ちなみにこれをお読みのあなたは、緊張してしまいそうな時にどうやって自分自身を落ち着かせていますか?
その方法は何個くらいお持ちでしょうか?
自分はどんな条件下で緊張するのか、どうすれば緊張を和らげることができるのか、そのための事前準備として何をすれば良いのか…
人前で演奏することは毎回、緊張や失敗と向き合うことでもあります。
そのたびに試行錯誤、トライアンドエラーの連続です。
そんな経験を重ねてきたからでしょうか。
私はよく人から「メンタル強いね」などと言われますが、緊張をコントロールする術を複数持っているからだと思います。
3 風邪を引きにくくなった
あくまで個人的な体感ではありますが、風邪を引きにくくなりました。
フルートは自分の息を使って演奏する楽器です。
吸って吐くという動作1つ1つを、全身を使ってコントロールしていきます。
続けるうちに自然と呼吸器官が鍛えられていくのかもしれません。
これもあくまで体感の話にはなりますが、吹奏楽部に入部して管楽器を演奏するようになり、元々患っていた小児喘息が良くなったという話も複数の人から聞いたことがあります。
(中学生になり身体が成長したので軽快した、ということなのかもしれませんが…。)
ちなみに学校生活管理指導表の中では、トランペット、トロンボーン、オーボエ、バスーン、ホルンなどは体力を相当使って吹く楽器として指導区分Eに該当し、主治医の判断によっては学校で演奏活動を行うことができません。
(上記の楽器に関わらず、リズムのかなり速い曲の演奏や指揮、行進を伴うマーチングバンドなども同様に制限を受けます。)
フルートはそういった制限を受けない楽器です。
シニアのフルート愛好家も多いです。
フルートの演奏を続けていくことで、ちょっとした体力づくりに貢献できるかもしれません。
4 趣味はフルートです、と言える
「人に言える趣味が欲しいから楽器を始めた」という大人の方に、割とよく出会います。
中学時代からフルートを続けている私にとっては
趣味って、フルート以外に書けるものは特に無いから、フルートにしておくか…
という感じであまりピンと来ないのですが、趣味の欄に書けるものがあるというのは素晴らしいことなのかもしれません。
そして趣味はフルートです、と言ってまずいことになった記憶は無く、総じて評判が良いのもありがたいです。
5 フルートは説明しなくても分かってもらえる
フルートは世間の認知度が高い楽器です。
趣味はフルートです、と言って「フルートってどんな楽器かしら?」と尋ねられる事はほとんどありません。
同じ楽器でも、例えばアマチュア人口の多いチェロだと「チェロって…ヴァイオリンより大きい楽器?」という感じで尋ねられることが増えてきます。
楽器ケースの存在感も大きいためか、持ち運びしている際に街で声を掛けられることも多いのだとか。
それはそれで話のきっかけになって良い一面もありますが、相手に説明しなくても分かってもらえるというのはフルートの強みです。
6 持ち運びが簡単
フルートは3分割してケースにしまうので、膝の上に乗る程度の大きさになります。
車の移動はもちろん、電車や新幹線の移動も場所を取りませんし、飛行機では手荷物として一緒に乗ることができます。
楽器のサイズが大きくなるほど、肌身離さず携行することは難しくなります。
手荷物として預けることはもちろん可能ですが、場合によっては1席、楽器のために席を予約する必要が出てくることもあるのだとか…
フルートはその点、膝の上に置いておくこともできますし、ストラップ付きのケースがあれば背負っておくこともできます。
お願いすれば、美容室などでちょっと預かってもらうこともできます。
(お店によるのでしょうが、楽器なんですけど預けても大丈夫ですか?と聞いた上で、よくお願いしてしまいます…。)
その気になれば、背負ったままごはんを食べることだってできます。
(置き場所が無いときに、よく実行します…。)
どこにでも携行できるのはメリットですがその分置き忘れも多いこと、さらにケースごと落とさないようにくれぐれも気をつけましょう。
7 レッスンの先生を探しやすい
アマチュア演奏人口が多いフルートは、指導者の人数も多いです。
レッスンの先生を探す際にも、フルート レッスン ◎◎市などと検索エンジンに入力すれば、意外と近くにレッスンしてくださる先生が見つかるのではないでしょうか。
インターネットでは近所の先生が見つからなくても、知人の口コミでお近くに先生が見つかる場合もありますし、最近ですとオンラインレッスンを実施している先生もいらっしゃいます。
8 リペアマンを探しやすくメンテナンスしやすい
フルートを購入したら、年に1回は調整・メンテナンスをしておきたいところ。
しかしお住まいの地域によっては、楽器メーカーの本店にお願いするために毎年東京に行くのは大変ですよね。
フルート リペア ◎◎県などと検索エンジンに入力すると、フルートの調整や修理が得意な専門のリペアマンやフルートの製造工房、フルートの調整・修理を引き受けてくれる地域の楽器店が見つかります。
千葉県でフルートをリペアしてくれる工房をまとめました。
9 「楽器相談可」の賃貸物件で断られにくい
過去に「楽器相談可」という賃貸物件をトータル3件借りたことがあります。
いずれも地方にある、住宅地の中の一軒家を借りたのですが、借りる段階で不動産会社の方から「フルートはちょっと…」と厳しい顔をされることはありませんでした。
もちろん楽器相談可の賃貸物件と言えども、演奏するのはあくまで「常識の範囲内で」とのこと。
ご近所トラブルの元にならぬよう気をつける必要はあります。
フルートの音は古い木造住宅なんかですと筒抜けだったりしますからね…
それが高じてご近所の方に今度引っ越して来た人はフルートを吹くらしいぞと認識され、近所のご婦人に「私クラシック好きなの!頑張ってね!」と応援していただいたこともあったりします。
10 演奏できるチャンスが多く、ジャンルの幅も広い
フルートのいいところは活躍できる幅が広いところ。
吹奏楽、オーケストラ、アンサンブル、フルートオーケストラ、他にも合唱やハンドベルと一緒に演奏するなど、色々な形態があります。
曲もクラシック、ポップス、ジャズ…とバリエーション豊か。
楽譜もCDもたくさんありますし、今はYouTubeで検索しても演奏動画からレッスン動画まで、たくさんの動画が出てきますよね。
フルートのプロ奏者もバリエーション豊かです。
クラシックの演奏をされる方はもちろん、ジャズの演奏、BASUYAを始めとしたバスフルートなどを使ったアンサンブル、まるでX JAPANのようなかっこいい演奏をする次世代フルートアンサンブルまで、実に様々な形で演奏をされています。
次世代フルートアンサンブルについてはこちらにまとめています。
もしフルートを始めて行き詰ってしまうことがあっても、こんなにたくさんの可能性を秘めている楽器なんです。
きっとあなたに合った道が見つかるはず。
ぜひあなたも素敵なフルートライフを!
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